未来の砂場遊び!「えーでるすなば」って?

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屋内に設置されたその砂場は、穴を掘ればそこが川や湖になり、高く積み上げると山になる。 さらにそうして作った砂の地形に魚が泳ぎ、てんとう虫が飛び回る。子どもの頃に夢中になった「砂場遊び」が今、プロジェクションマッピングとセンサーを使い劇的な変化が起きているという。SENSORSが体験してきた。
【セガが開発した「えーでるすなば」】
未来の砂!?

その名の通り、「絵が出る」砂場だというのだが、まず気になったのは、使われている砂。一見普通の砂のようにみえるが、触れてみると手に付きにくく、水を使わなくても粘土のように固められる不思議な砂である。

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【サラサラとした手触り】
この「簡単に様々な形を作れる」ということがポイントだというが・・・
砂の中を魚が泳ぐ!?
早速、「未来の砂場」を体験してみた。


砂を掘れば、そこから水が出てきて池ができた。そして魚が泳ぎだす。さらに、砂を盛ると、一瞬で桜色の山が出来上がった。
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【穴を掘れば水が貯まる!】
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【砂の山に桜が!】
「kinect」が高低差を検知
一体、どういう技術なのか?
じつは、この「えーでるすなば」は、高低差でインタラクティブに反応する映像技術を応用した遊具。赤外線を使ったセンサーで高さを検知して、その高さに応じて映像をリアルタイムに変化させているという。その高低差を作り出すのに最適な砂がさきほどの簡単に固まる不思議な砂というわけ。

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【Kinectが高低差や人の動きを検知】
砂場の高低差や人の動きなどを検知するのはマイクロソフトの「Kinect」。これが、プロジェクションマッピングと連動して、瞬時に投影される映像を変えていくという。
砂場に広がる日本の四季
さらにこの砂場遊びは4つの季節を体感できる。砂の形状に合わせ、それぞれの季節を体感できる映像が投影される。
子どもも大人も楽しめる砂場に!
セガに開発理由を伺うと、「最近は、カードやメダル集めみたいなゲームが非常に多いですが、そういうものではなく楽しく遊べて、親も安心して見守れる遊具を開発したかった」とのこと。

また、今後、季節以外にも様々なシチュエーションを展開していきたいということで、もしかしたら子どもより大人の方が夢中になってしまうかも。

<文:SENSORS編集部>

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距離センサーはKinectだった

セガは、プロジェクションマッピングを利用した子供向け遊具機器「え~でる すなば」を、同社のプライベートショー「SEGA PRIVATE SHOW 2014 -AUTUMN-」(2014年9月11日)に出展した。砂場部分の砂の高さに応じて、山や川といった投影映像をリアルタイムに変えるのが特徴である(関連記事)。実際に体験することができたため、その感想をレポートする。

子供向け遊具機器「え~でる すなば」

プライベートショーの会場で、高さが1835mmと巨大な「え~でる すなば」を見つけて前に立つと、まずは筐体の上部を見上げた。そこには、映像を投影するプロジェクター部と、距離を測定するセンサー部があった。

筐体の外形寸法は1835mm×874mm×953mm

距離測定のセンサー部は、米Microsoft社のジェスチャー入力コントローラ「Kinect」そのものだった。中央に画像を取得するためのRGBカメラがあり、その左右に距離を測るための赤外線レーザーと赤外線センサーがある。

「え~でる すなば」のKinectは、その形状から、TOF(time of flight)方式を用いる「Xbox One」用ではなく、パターン投影方式を使う「Xbox 360」用もしくは「Windows」用のようだ。

プロジェクターとセンサー

パターン投影方式は、あるパターンを照射して,そのパターンの歪み具合から対象物の3次元構造を検出する。「え~でる すなば」では、パターンを照射する赤外線レーザーの前面に、映像を投影する部分の形状に合わせたスリットを配置していた。

左から赤外線センサー、RGBカメラ、赤外線レーザー

次に、下に目をやり、映像を表示する部分に注目した。そこには、室内用の砂「えーでる さんど」があった。色は白く、触った感じや重さは粘土のようだ。

室内用の砂「えーでる さんど」

砂の入った筐体のすぐ上には、プロジェクターで投影した「スタート」の文字があった。文字の上には「1びょうタッチ」との表示があり、文字に1秒程度触れると、画面が切り替わる。ユーザーが確実に押したことを認識するために、「1びょうタッチ」を採用したようだ。

自由に砂で遊ぶ「すなあそび」モードを選び、さらに四季選択画面で「はる」を選んだ。すると、砂部分とその周囲が桜の花びらに染まり、「5ふんあそべるよ」というメッセージとともにゲームスタート。

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『え~でるすなば』の“室内で砂場遊びをする”という斬新なコンセプトはいかに実現されたか? セガの開発者に訊く

セガの子ども向け遊具機器『え~でるすなば』が2014年秋より全国のアミューズメント施設などで順次稼働を予定している。ここではその魅力を、開発者のインタビューを交えて紹介していこう。

●室内で楽しめる新世代の砂場遊びが登場!

セガの子ども向け遊具機器『え~でるすなば』が2014年秋より全国のアミューズメント施設などで順次稼働を予定している。同作の特徴はなんと言っても“室内で砂場遊びをする”という斬新なコンセプトだ。遊びの概念を大きく広げてくれそうな本機について、まずはそのこだわりのポイントを紹介しよう。
■こだわりその(1):映像で演出された砂場遊び

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本機では、“プロジェクションマッピング”を採用することで、いままでにない遊びを実現している。プロジェクションマッピングとは、壁や建物などの立体物にCGを投影することで、物体そのものが色付いたり、変化するかのように見せる技術のこと。

え~でるすなば』では、筐体に敷き詰められた砂の凸凹に山や池などの映像が投影され、春には花々が咲き、夏には山が緑でいっぱいに、秋には紅葉が彩られ、冬には雪が積もる……といった具合に四季折々の風景を楽しむことができるのだ。時間の経過とともに変化するギミックも盛り込まれており、そのバラエティー豊かな演出は本機の醍醐味と言える。

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▲春。

▲夏。

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▲秋。

▲冬。

なお、手の動きや砂の形状を感知するのに使用されているのが、マイクロソフトのKinect(v1 センサー)。本機では、こうした技術をうまく組み合わせることで、盛り上がっているところには山の風景を、凹んだところには池を映し出すなど、砂の高さに合わせた演出を可能にしている。自由に形を作り変える砂場遊びの楽しさはそのままに、『え~でるすなば』はリアルタイムで砂場の風景が変化するというおもしろさを提供しているのだ。

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▲筐体上部には、砂の高低差を感知するKinectセンサーと、映像を投影するプロジェクターが設置されている。

▲飛行機の影は、経過時間を示しているとのことだ。

■こだわりその(2):虫遊びも楽しめる

“砂場で遊んでもらう”という点で、大きな役割を果たしているのが“虫”の存在。『え~でるすなば』では、プロジェクションマッピングを使って虫を砂場に映し出すことが可能。虫は手で誘導したり、タッチして砂の中に潜らせたりと、さながら本物のような動きを楽しめる。虫たちは急な勾配を登れないという特徴があるので、砂で囲いを作って閉じ込めたりもできる。砂場で何かを作って終わりではなく、インタラクティブに虫遊びができることも本機の魅力だ。なお、登場する虫は春には蝶々、夏にはクワガタといったように、季節によって変化する。

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▲春には蝶々やテントウムシ。

▲夏にはクワガタ。

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▲秋にはカマキリやダンゴムシ。

▲冬にはクモなどが現れる。

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▲山に登るまでの“道”を作ると、その道に合わせて虫たちを移動させることもできる。

■こだわりその(3):水がなくても遊べる特殊な“砂”

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▲特殊な砂“え~でるさんど”。粘土と砂の中間のような手触りだ。

“室内で砂場遊びをする”という、『え~でるすなば』のコンセプトを実現するうえで欠かせなかったのが“え~でるサンド”。スウェーデンで生まれたこの砂は、特殊な工程で作られており、砂でありながらも手にベタつかずサラサラしている。さらに、造形がしやすくなっているのが特徴だ。
■開発者インタビュー 砂場遊びの楽しさのための工夫とは
おつぎは、『え~でるすなば』の開発チームへのインタビューをお届けしよう。お話を聞いたのは、プロデューサーである杉森裕司氏、ディレクターの佐野林太郎氏、プランナーの藤原明人氏の3名。『え~でるすなば』の開発に込められた想いとは?

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(写真中央)
セガ Nプロ研究開発部アメージング 企画セクション マネージャー
杉森裕司氏(以下、杉森)
代表作は『REC CHECK GOLF』、『HUMMER』、『OutRun2 SPDX』など。

(写真左)
セガ Nプロ研究開発部アメージング 企画セクション
佐野林太郎氏(以下、佐野)
代表作は『でこぼこモータース』、『でこぼこクレーンカンパニー』など。

(写真右)
セガ Nプロ研究開発部 アメージング 企画セクション
藤原明人氏(以下、藤原)
代表作は『SegaGT2002 online』、『三國志大戦・天』、『CODE OF JOKER』など。

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▲杉森裕司氏

――まずは、『え~でるすなば』を開発するに至ったきっかけを教えてください。
杉森 僕はもともとアミューズメント機器を中心に開発を手がけていたのですが、流行のカードゲームやメダルゲームだけではなく、親御さんがお子さんの遊ぶ様子を見ながら安心できるような機器を作りたいと考えていたんです。そこで頭に浮かんだのが“砂場遊び”でした。砂場遊びであれば、親子でいっしょに楽しめるだけでなく、お子さんの想像力を育むのにも、うってつけの題材ですから。

――室内で砂場遊びというのは斬新な発想ですね。
杉森 はい。ただ、ネックはやはり砂でした。当初は本物の砂で考えていたのですが、なかなかうまく行かず……で。そんなときに出会ったのがスウェーデンで開発された特殊な砂でした。手につきにくく、ふんわりしていながらもギュッと固めると形を作りやすくて、「これは行ける!」という手応えを感じていました。

――プロジェクションマッピングのアイデアはどこから出てきたのですか?
藤原 プロジェクションマッピングは、企画の初期段階からありました。当初から、地形の変化や、水の動きなど、自然にあるものを砂場に映像として反映させて、子どもに遊んでもらいたいと思っていたんです。その後、いろいろと試行錯誤を重ねていく過程で、四季を体験させるというアイデアが出てきました。企画の後期からは、もっとインタラクティブ性を入れていきたいということで、虫を投影させることにしたんです。
杉森 やっぱり僕たちもダンゴ虫などで遊んだ経験があるので、虫遊びは入れておきたいなと(笑)。

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▲藤原明人氏

――その過程でKinectが導入されたのですね?
杉森 はい。Kinectは製品として信頼性がありましたし、開発には導入しやすかったですね。Kinectで高低差を感知して、すぐに実験を開始することができました。

――では、開発にあたって苦労した点などはありますか?
杉森 登場する虫の動きの制御には苦労しました。本作の虫は勝手に動くだけでなく、手で誘導することもできますので。
藤原 Kinectで感知した高低差を、すぐに映像に反映させることもけっこう大変でしたね。最初は地形を変えても、砂に投影するまで時間がかかっていました。リアルタイムでの演出が楽しめることが本機の魅力だと考えていたので、素早く映像が映し出せるように調整をしていきました。
杉森 また、『え~でるすなば』は、“ゲームなのか、ゲームではないのか”ということに議論を重ねました。どこまで子どもの想像力に頼った遊びにするのか、それともこちらからいろいろと提案するのか……ということは、とても重要だと考えたんです。『え~でるすなば』は、当初のコンセプトから、ゲームではなく “遊具”を作るという考えかたでしたから。根本的には、お子さんの自由な発想で遊んでもらいたかったのですが、社内からは「それでちゃんと成り立つのか」という声がすごく多かったんです。

――あまり自由すぎると、何をしてよいかわからないですものね。
杉森 そこで、砂場のおもしろさを理解してもらうために“できるかな”モードを用意しました。これはお題に沿って砂に絵を描いたりするというもので、『え~でるすなば』の砂場遊びの楽しさをひと通り体験できるようになっています。初めて遊ばれる方に“できるかな”モードをプレイしてもらって、その後に“すなばあそび”モードで自由な砂遊びを楽しんでもらうという流れは、“ゲーム性”と“自由”の両立という意味で、うまくいったのではないかと自負しています。また、“できるかな”モードを単なるチュートリアルにしてしまうとつまらないので、子どもがいか砂場遊びを楽しいと感じながら、遊びかたを学ぶことができるか、ということに工夫が必要と考え、演出を施していきました。“すなばあそび”モードでも、砂場のギミックを追加することで、自由の楽しさを広げていくことを最後まで追求しました。
藤原 演出と言えば、“できるかな”モードでは、“アンデルくん”というキャラクターが1ステップごとに、成功したら「たいへんよくできました」などと、ユーザーを褒めるようにしているんです。お子さんにとって“褒めて伸ばす”ことは重要ですから、そこは外せないと考えていました。

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▲“できるかな”モード。テーマに沿ってハートの絵を描いたり、虫を登場させるなどの5つのお題を楽しみながらクリアーしていく。

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▲“すなあそび”モード。自分で好きなように砂遊びが楽しめる。

――なるほど、教育的見地からのアプローチもあるのですね?
佐野 そういう意味では、『え~でるすなば』を遊んだ後は、ユーザーの皆さんに、砂を平らにしてもらうようにしているんですよ。
藤原 いわゆる“お片づけ”ですね。すべてのお子さんが同じように砂場遊びを楽しめるための手段を考えた結果、砂の盛り上がっているところと凹んでいるところに光を投影して、それを平らにすると真っ白になるというミニゲーム形式にしました。それで、ロケテストのときに、親御さんが「お片づけちゃんとやろうね」とお子さんに説明していたときは、うれしかったです。
杉森 そのおかげなのかもしれませんが、ロケテストのときにはいたずらなどをせずに、お子さんそれぞれが創意工夫をして、砂遊びを楽しんでいました。

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▲佐野林太郎氏

――子ども向けの遊具という印象がある『え~でるすなば』ですが、どのように遊んでほしいでしょうか
杉森 親御さんがお子さんに砂遊びのおもしろさを伝えながら楽しんでほしいですね。一方で、大人のプレイヤーの方には“大人クオリティー”の作品を作っていただきたいです。
佐野 実際のところ、『え~でるすなば』は、親子でいっしょに遊ぶほうが楽しめる機器であることは間違いありません。また、砂の管理なども含め店舗のオペレーターさんの協力が必要になるかもしませんが、それに値する魅力を創出できると自信を持っています。いずれにせよ、未就学児のお子さんとその親御さんを始め、幅広い層の方に遊んでいただきたいです。『え~でるすなば』は、そして、より多くの人に遊んでもらうために、どんどん店舗にもアピールをしていきたいです。

――では、最後に『え~でるすなば』の今後の展開について教えてください
杉森 異業種への展開も検討しています。たとえば、クルマのショールームや住宅展示場など、ファミリーで出かけて、お子さんがちょっと時間を持て余すような場所でも活かせると思うんです。筐体を木のかわいいデザインにしたのは、そういうロケーションでも違和感がないようにしたかったことも理由なんです。ハロウィンやクリスマスの飾りつけなど、季節ごとの特色も出すこともできますよ。子どもが熱中できて、親が安心して遊ばせられるものはもっと増えるべきですので、さまざまな場所で展開する『え~でるすなば』が、そのきっかけになるとうれしいですね。
藤原 子どもの想像力は、無限に広がっていくものだと思っています。その広がりに負けないくらい、『え~でるすなば』はどんどんバージョンアップしていく予定でいます。そんな点も含めて、稼働を楽しみにしていてください。

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